細胞の基本成分は全生物でほぼ同じ

2024年2月6日火曜日

6:「食べる」の進化

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生物であることの根幹は体が細胞で出来ていることです。多種多様に見えるどの生物たちも、よくよく見れば、小さな細胞の集合体であることに他なりません。 そして、この細胞ひとつひとつの基本的な成分や働きにおいても、実はどの生物もほぼ同じであることがわかっています。 姿も生態もぜんぜん違うのに、こんなことがあるのでしょうか? まず、成分について見てみましょう。 細胞の主成分は、おもにタンパク質です。 このうち、細胞という形を保持し、細胞構造を支える成分として働くタンパク質を、「構造タンパク」と呼んだりもします。 それとは別に、細胞内や小器官内では、細胞に取り込まれた水分や、酸素、さまざまな分子をつかって化学反応がおき、これらが連係して、細胞の活動となり、組織の働き、器官の働きとなって、体を維持するしくみを支えています。細胞内でおきている小さな化学反応も、タンパク質があることによっておきます。細胞内の化学反応をおこすタンパク質を「酵素タンパク」と呼びます。 細胞の形においても、働きにおいても、タンパク質の存在が主体となっているのがわかりますね。 実は、全ての細胞において主成分はかならず、タンパク質なのです。 さらに、細胞の情報を司る核や核様体には、DNAやRNAといった「核酸」という成分が使われています。これも、共通です。さらに、「脂質」、「多糖類」も必ず持っています。 すべての細胞は、これら4つの成分をかならず持っているのです。 さらに、こうした細胞を形作る成分のほかに、細胞が「生きる」という仕事をする、つまりそれは「代謝する」ということですが、これにはエネルギーが必要です。細胞内の代謝系を作動させるにはエネルギーが必要なのです。このエネルギーを込めて塊にしたもの、それがATP(アデノシン三リン酸)です。細菌から、高等動物にいたるまで、すべての生物は、このATPを合成したり、分解したりすることで、エネルギーを貯めたり、使ったりして、代謝を行っているのです。ですから、ATPは生命の「エネルギー担体」とも呼ばれます。 細胞の成分も、エネルギー担体となる物質も共通するのは、そもそも生命を作り上げるための設計情報に用いられる暗号が共通しているからです。この暗号のルールは、どの生物でも決まっています。おそらく、それを決めたのがLUCAなのです。 参考 新・細胞の起原と進化 中村運 P.1 「細胞を組み立てている物質、すなわち成分は生物の種類にかかわりなく共通しています。すなわち、(1)タンパク質、(2)核酸(DNA、RNA)、(3)脂質、(4)多糖といった大きな分子量をもった物質(高分子という)です。」 食べて、食べられて、まわる 高橋英一 P.18 「さらに20世紀になると、分子遺伝学や生化学の進歩により、地球上のすべての生物は基本的に同じ遺伝暗号(DNAの4種類の塩基の組み合わせ)を用いて同じ20種類のアミノ酸からタンパク質をつくること、そしてタンパク質の触媒作用のもとにATPという共通のエネルギー通貨(図2−1)を使って、生長と増殖を行っていることが明らかになりました。これらの発見は多様性のなかに共通性があること、生物界は共通の祖先から進化し枝分かれして、多様化していったことを示しています。」 動的平衡2 福岡伸一 P.191 なぜ、生命の起源は単一だと言えるか PYXさんログアウト ------------------------------------------------------------ ↓削除 まず、細胞の構造から観察してみることにしましょう。 細胞は細胞膜という膜のなかに、細胞基質と細胞内小器官が入っている、というかたちをしています。 (各生物の体内で分化した細胞にはこの範囲にないものもあります 例:赤血球) 細胞内小器官には、細胞の働きや設計図などの情報をもつ核、酸素をつかってエネルギーを生み出すミトコンドリア、などがあります。これらは、細胞が生きるための働きを分業して行うところで、細胞内で連携して働きます。細胞基質は、細胞内を満たすものですが、小器官同士の連携を助けたり、細胞内の反応を促したりする働きがあったりします。 この基本構造は、真核生物の発生後、すべての生物で共通です。 まず、細胞の構造から観察してみることにしましょう。 細胞は細胞膜という膜のなかに、細胞基質と細胞内小器官が入っている、というかたちをしています。 (各生物の体内で分化した細胞にはこの範囲にないものもあります 例:赤血球) 細胞内小器官には、細胞の働きや設計図などの情報をもつ核、酸素をつかってエネルギーを生み出すミトコンドリア、などがあります。これらは、細胞が生きるための働きを分業して行うところで、細胞内で連携して働きます。細胞基質は、細胞内を満たすものですが、小器官同士の連携を助けたり、細胞内の反応を促したりする働きがあったりします。 この基本構造は、真核生物の発生後、すべての生物で共通です。 このような細胞を形成する材料の他にも、ある共通の物質があります。細胞内の代謝をおこすためのエネルギーを運ぶ物質、すなわち「エネルギー担体」と呼ばれる物質です。 タンパク質、ATPのほかには、リン脂質と核酸という成分も重要です。 細胞膜は、細胞がいきるために必須である水分を閉じ込めるため、おもにリン脂質という脂質が主成分となっています。細胞膜はとても多機能で、必要な水分を閉じ込めるというだけでなく、必要な分子は入れ、不要な分子は出す、という選択もできます。 そのおかげで、細胞は常に新しい成分を取り入れ、細胞内の化学反応に用い、要らなくなったものを出して、働き続けることができるのです。 さらに、細胞内小器官内の情報を格納している核は、核膜という膜の中に核酸という成分を満たしています。 細胞に含まれる核酸は、その物質構造そのものが、アミノ酸を並べて、タンパク質をつくりあげるための情報となります。この情報のおかげで、細胞は、複雑なタンパク質でも間違いなく作りあげることができ、それによって私たちは体を成長させたり、維持することができるのです。 細胞の姿や生体の違いは、作り上げられるタンパク質が生物ごとに異なるためです。 しかし、細胞を構成する成分、タンパク質、ATP、リン脂質、核酸も、どの生物の細胞においても基本成分として働いています。 このことから、生物はすべてひとつの生命体から、その基本条件を受け継いで、今に至るのではないか、と考えられたのです。

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